「游ゴシック」フォントと「Yu Gothic」フォントの違い

執筆: つやつや

日時: 2012-02-06 (月) 12:31 PM

当サイトで Windows Phone の Yu Gothic フォントについて「游ゴシック」と表記したところ、日本マイクロソフトの高橋さんより興味深い指摘をいただきました。

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なんと、『「游ゴシック」と「Yu Gothic」が同じか別物かはどこにも発表されていない』とのことです。

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さっそく調べてみたところ、たしかに Microsoft のサイトに「游ゴシック」という表記はなく、すべて「Yu Gothic」という表記で統一されていることが分かりました。

そこで両者の違いについて、游書体ライブラリーを販売している「有限会社字游工房」に問い合わせてみました。すると、基本的には守秘義務のため答えられないとしつつも、フォントファイルを解析するためのヒントをいただくことができました。

フォントヘッダは「游ゴシック」表記

IS12T からフォントの TrueType ファイルを取り出し、エクスプローラでファイルのプロパティを確認したところ、次のような表記になっていました。

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フォント名は「YuGothic」で、会社は「JIYUKOBO Ltd.」という表記されています。

ちなみに IS12T の ROM 内の TTF ファイルと Windows Phone SDK が PC にインストールしてくれる TTF ファイルはハッシュ値レベルで同一なので、どちらを使っても同じ結果になります。

しかし TrueType ファイルの仕様によると、ファイルのヘッダにさらに詳しい情報が書かれているとのことです。

そこで Microsoft が公開しているツール「TTFDUMP」でフォントファイルをダンプしてみたところ、「Naming Table」というテーブルに次のような日本語の表記がありました。

  • 游ゴシック体
  • 有限会社字游工房
  • 游書体ライブラリーは有限会社字游工房の商標です

つまり、IS12T の端末内に「游ゴシック体」という表記はたしかに存在していることが分かります。また、「Yu Gothic」は明らかに「游ゴシック」をベースにしているといえるでしょう。

両者の違い

しかし字游工房が一般向けに販売する「游ゴシック」と、Windows Phone に搭載された「Yu Gothic」には他にもいくつか違いがあります。

まずファイルフォーマットについて、「游ゴシック」は OpenType/CFF 形式 (三次のベジェ曲線) ですが、「Yu Gothic」は TrueType 形式 (二次のBスプライン曲線) となっています。

字形についても違いがあります。「游ゴシック」の文字セットは、字游工房の FAQ によると「Adobe-Japan1-3」となっています。これは JIS X 0208:1990 相当で、グリフ数は9354個。游ゴシックはさらに「ルビ用のかな」を含めた約9600字と説明されています。

一方で「Yu Gothic」は、Microsoft が Windows Vista 以降で積極的に採用している JIS X 0213:2004 相当で、フォントヘッダによるとグリフ数は9502個となっています。

 

このように「游ゴシック」と「Yu Gothic」には具体的な違いがあることが分かります。Windows Phone に搭載するにあたって特別なカスタマイズが施されたバージョンといえそうです。

管理人コメント:

かなり誰得な豆知識だね

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